夏の終わりの怪談 | サム技研

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今日のsome

夏の終わりの怪談

2011.09.14 20:27

本日のサム工場内は非常に閑散としており、
なんだかいつもと雰囲気が違いました。

出勤時、
いつも早朝に英語で挨拶を交わすHAPPYさんだけでなく、
読書に耽るKさんも、いつもの場所でタバコを吸う社長も、
いつもいるはずの社員の姿がほとんど見えませんでした。
そして、朝礼の場で、

「前より、お化けがでると噂のサム技研、
ついに神隠しの被害に遭遇したのか…」

と誰かがぼそっとつぶやくと、
社内最年長のTさんが、目をカッと見開き、

「たたりじゃ!大仏様のたたりじゃ!」
といつものTさんからは考えられないような、
鬼気迫る声で叫びました。

大仏って…東海市名物のあの大仏の…

と、周囲がざわめき始めました。
Tさんは、鬼の形相で固まったまま、微動だにせず、
その姿はまさに阿修羅といっても間違いではありませんでした。

社員が消えたことより、
固まり続けるTさんの様態が気になりはじめたとき、
「なにいってんの、展示会行ってるんだよ」

と冷静にF先生がいいました。
ああそうだったね、
いくらなんでもそれはないよね、

と、いつもの朝礼が始まりました。

東京での展示会の準備と、他のメンバーの出張が重なったせいで、
社内にものすごく人が少なくなっていたのでした。
ただ、F先生の一言を聞いた、Tさんだけは、
鬼の形相が一瞬にして雪解けし、
大仏顔を通り越して、朗らかな恵比須顔になり、

「びっくりさせないでよ…」

と、いいましたとさ。
YKO

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